【質問 No. 24055】 A deeper problem 以下の文は、いわゆる「C V S」の倒置文か? |
ムツ |
2024-02-08 05:09:36 |
いつも、ご回答頂き、誠にありがとうございます。本日も、ご教示頂けますと幸いです。
But speed reading? Techniques that aim to guide eye movements so that we can take in more information from each glance seem doomed to fail. (中略)
A deeper problem, however, is that the big bottleneck in reading isn't perception (seeing the words) but language processing (assembling strings of words into meanings).
以上の文は、速読に対する批判的主張の文になります。この2番目の段落の第1文目、A deeper problem, however, is that the big bottleneck in reading isn't perception (seeing the words) but language processing (assembling strings of words into meanings). について質問があります。
この文は、いわゆる「C V S」の倒置文で、珍しく C が「名詞」のパターンでしょうか? そう考える理由は、4点ほどあります。
第1に、主語に不定冠詞 a がついているなら、真っ先に「総称」が浮かびますが、「総称」と解するには、文脈上無理があると考えるからです。
第2に、読み手には不特定の導入の働きをする不定冠詞は、通例主語の位置に置くなら、There 構文の主語にして置かなければならない、と思うからです。
第3に、補語につく様な a (He is a lawyer.の a)は、主語としては不適切であるからです。
第4に、いわゆる「C V S」倒置は、情報構造的に補語に旧情報、主語に新情報を置くところ、A deeper problem は、本文が速読に対して批判的文脈であることを踏まえると、旧情報的であり、その後に文字数の都合で載せられませんでしたが、主語と考えられる That節の but 以下の内容が展開されていることから、主語だと考えられる That節は、新情報にあたり、「C V S」倒置の情報構造と合致すると考えるからです。
このように考え、A deeper problem は「補語」」ではないかと考えました。先生から見て、このような考え方は適切でしょうか? 今回も、稚拙な長文の質問となったことをお許しください。本日も、よろしくお願い致します。
|
【回答】
|
ご質問の箇所の英文の意味は、「しかしながら、より深刻な問題は、読書における大きな障害は、知覚(単語を見ること)ではなく、言語処理(単語の文字列を、意味に組み立てること)である、ということなのだ」ということで、私自身、これまで、この種の構文に接する度(たび)に、A deeper problem(S) is(V) [that ...](C). という風に、解釈してきて、何の不思議も感じなかったのですが、今回、ムツさんからの質問を受け、ハタと考え込んでしまいました。なるほど、言われてみれば、さもありなんかな、と唸(うな)ってしまいました。
私も、よく考えてみるとき、この文は、It is <a deeper problem> that the big bottleneck ... という風に補うことができる構文であることを考えると、おっしゃるように、A deeper problem(C) is(V) [that ...](S). という構造から、「倒置文」であるように、感じ始めました。その理由として挙げられたものも、いちいちごもっともで、同意せざるを得ない、と感じるようになりました。ですから、ご質問に対して、この考えは、適切だろう、とお答えすることにいたします。
| |